酒造好適米「備前雄町」に出会い、その深い味わいに感嘆し、「備前雄町」の米で【旨口の喉ごしの良い、旨み有る酒】を造っていきたいと思っております。
雄町は千粒重も平均27.3kgと大きく心白も菊模様なので、粗雑に扱うと割れが生じます。
「備前雄町」米の旨みを出すため季節商品以外はほとんど低温(0~5℃)で貯蔵したものだけを出荷しています。
旨みは、温度で変化しやすいものです。特に最近は醸造造りが多くなにより繊細に綿密な味に仕上がっているため微妙な変化についていけない酒も存在します。
当社は、いろいろな場面でどんな方に飲まれても、味わいが変化しにくいしっかりした酒質のお酒を造っていこうとしています。それでいて味わいが心を癒してくれれば、代わるものの無き幸せと考えております。
吟醸に関しては、750キロの小仕込みで、タンクも低温管理の出来るサーマルタンクを使用しています。
純米クラスでも1500キロの仕込みを行っています。もろみ経過がいろいろな環境に対応できるように細かくチェックしながら管理しています。
精米のこだわりと共に原料処理の重要性を感じ、蒸し米造りや麹造りには細心の注意を払ってすべて手造りで作業せざるを得ません。麹造りひとつにしても、昔からの蓋麹で行います。
手間がかかるのが微妙な味と個性に繋がると確信し仕込んでいます。